JR九州は11月30日、利用客が特に少ない赤字路線の指宿枕崎線(鹿児島県)指宿―枕崎間で、将来の地域交通のあり方について議論を進めたいと鹿児島県に申し入れたと発表した。同社から沿線自治体に話し合いを働きかけたのは初めてで、将来的に存廃議論に発展する可能性もある。
2022年度の同社の線区別収支では、全21路線59区間のうち、10路線12区間で1キロあたりの1日の平均利用者数が1千人未満でいずれも赤字。このうち同線の指宿―枕崎間(営業42・1キロ)の利用者数はワースト3位の220人だった。民営化の1987年度と比べると77%減となっている。
鉄道路線の将来像を巡っては、今年10月、改正地域公共交通活性化再生法が施行され、鉄道事業者や沿線自治体の要請で国が必要と認めれば存廃を含め方向性を考える協議の場が設けられる。対象となるのは輸送密度1千人未満の区間だ。
この日の定例会見で古宮洋二…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル